ガブリエルバンサンの絵本を立ち読みしたのは25年くらい前。
偶然見つけて、吸い込まれるように手に取ったのですが、
文字のない、鉛筆一つで描いたデッサンだけで表現している本なのですが、
読んだ時、感動して、衝撃を受け鳥肌が立ったのを覚えています。
美術学校に行きたいと思うきっかけをくれた絵本でした。
ネタバレになってしまいますが、
ある日、車からポイっと捨てられる犬の物語です。
犬は、飼い主を追いかけますが、車で去ってしまいます。
野良犬になり、さすらいの旅に出ます。
犬は、飼い主の車を探して走ったり、諦めたり、
地平線の先に人影を見つけてたたずみ、引き返して、
雄大な景色の中、
夕日に向かって空を見上げて遠吠えしたり、
高台から街を見下ろして座ったり・・。
街角では、おじさんに追い払われて、その場を後にします。
ふと、道の先にひとりぼっちの少年が立っていて、
その少年に歩み寄るところで物語は終わるのですが、
犬の表情、切なさ、悲しみ、諦めなど、、
最後に出会う少年の切ない表情、ふと笑いかける笑顔など、
鉛筆一つでここまで人の心を震わせ、
感動させる絵本はないんじゃないかと思うほど、
胸がなんとも言えない感情で溢れ出すこの表現力。
素晴らしすぎるのです。
素晴らしすぎて、いまだにページを開くと鳥肌が立つ私です(笑)
画家を目指している方、絵心がある方は、
ぜひ!
芸術の秋のお供に。(まだ早いかな(笑))
このデッサン力、ガブリエルバンサン以上の人っているのだろうか?!
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